パーティー




「ゴン!なんでコイツがここにいるんだ!」

今までにこれ程息ぴったり三人の声がそろったことなどあっただろうか。
ゴンは申し訳なさそうにキルア、クラピカ、レオリオの顔を見た。
一方招かれざる客はニコニコしている。

ここはハンター専用のホテルの一室。
さすがハンター専用ということで部屋は高級感溢れるスイートだ。
きっと一般客で一泊50万ジェニーほどはかかるだろう。
こんないいところで喧嘩だなんてもったいない。

「ゴン!今日は久しぶりに4人で会おうと約束していたではないか!」
「ゴン!どういうことなんだ!」
「ゴン!お前何かされたのか!?」

3人からの一斉攻撃にゴンの頭はパンク寸前だった。


話は3日前…

「やぁ、偶然」

パーティーの買い出しの途中、キルアと離れて一人になったゴンに、ヒソカが偶然を装い近づいた。

「ヒソカ!何してるの?こんなところで」

「お買物♪」

ここでキルアや他の連中なら「嘘つけ」と突っ込むところだが、ゴンは単純に納得してしまった。

「ゴンこそ何をしてるんだい?そんなにいっぱい食料品を買って」

「4人でパーティーをするんだ」

「ふーん…あ、そうそう、是非ゴンに渡したいモノがあるから今晩ボクの部屋に来て。
ハイ、ボクの宿泊先とルームナンバー」

そう言ってヒソカは人差し指を立てると、念でホテルの名前と部屋の番号を示して見せた。

「えっ―――」

「ゴンー!」

キルアの声の方向をゴンがチラッと見た一瞬の間にヒソカの姿は消えていた……

「一方的なんだから…」


キルアとゴンは二人でのんびりと帰り道を歩いていた。

「ゴン!コレ見ろよ!
真面目なクラピカもこれで潰れるぜ!」

―――はぁ〜絶対行かないといけないのかな〜
キルアに相談しようかな…

「あとレオリオにはコレ!………っておい!」

―――でもヒソカの話をするとなぜかキルアの機嫌悪くなるし…言わない方がいいか…

「おい!」

「へ?」

「聞いてなかっただろ」

「あぁゴメンゴメン。考え事してた」

キルアに悪態をつかれながらもゴンは、ヒソカの一方的な約束を守ろうかどうしようか考え、たまに考えすぎて頭をパンクさせながら家路についた。


「結局行っちゃうんだよな…これが」

夜、後は眠るだけ…というところでゴンはこっそり部屋を抜け出しヒソカの所へ向かった。
ゴンは緊張していた。
何度ヒソカと会っても、無くなることのない独特の緊張感がゴンを焦らせる。

ゴンは恐る恐るヒソカの部屋のチャイムを鳴らしたが中からの反応は全くなかった。
もう一度鳴らしてみるが全く反応が無く、ゴンは部屋の前で立ち尽くしていた。

「どうしよう。帰ろっかな…」

そう呟いた瞬間、ゴンは後ろからヒソカに抱きすくめられていた。

「ぅわ!!」

「諦めるのが早すぎるよ、ゴン」

「ヒソカ!?ん!んん」

ゴンが驚いたのも束の間ヒソカはゴンに口づけ、ゴンの中を舌で攻め立てた。
ヒソカはゴンの中心部に手をあてがい、ゴンの小さなそれをパンツ越しに可愛がってやると、敏感なゴンのそれはすぐに硬くなった。

「んっんんん」

ゴンのくぐもった声を聞いたヒソカはより強くゴンの中心部を擦り、つながった口からもれるゴンの甘い声を楽しんだ。


ようやくヒソカはゴンの口を解放してやると、そのままゴンを抱きかかえて部屋へと入っていった。

ゴンをソファに座らせると、ヒソカは冷蔵庫からジュースを出して、グラスに注いで出したが、ゴンは受け取らなかった。

「ジュースだよ。嫌いかな?」

「………」

ソファに座ってようやく落ち着いたゴンは、先程の事を思い出して恥かしくなり、まともにヒソカの顔を見れないでいた。

「どうしたの?こっち向いて」

ヒソカが覗き込むように見つめるとゴンは顔を背けた。

「ん〜仕方ないなぁ…」

ヒソカはそう言うと、ジュースを口に含むと、ゴンの顎をクイと捕らえて口移しでジュースを飲ませた。
ゴンは突然のことに驚きつつも、ジュースが口から溢れ出ないように飲み込み、すぐにヒソカから顔を離して睨みつけた。

「やっとこっちを向いてくれた♪
ホラ、こっちにおいで。さっきの続き、したいだろ?」

「嫌!」

「おちんちん硬くしていたクセに?」

「嫌だったら嫌!!もう帰る!!」

「それはダメだよ」

ヒソカが右の人差し指を立てると、バンジーガムがヒソカの指先からゴンに向かって伸びていた。

「首輪♪まるでペットみたいだろ?」

バンジーガムはゴンの首に巻き付き、正にヒソカの言うように首輪になっていた。

「嫌だ!離せ!」

「イヤ♪」

そう言って、ヒソカはガムを縮めてゴンの首をきつく締めると、苦しむゴンの体を優しく撫でた。
どんなにゴンが否定しても、ゴンの体はヒソカによって与えられてきた快楽に敏感になっていた。
そっと撫でられただけでゴンの体は反応を示した。


「ゴンはやっぱり単純だね」

「やめろ!離せ!くっ…」

ゴンの口を捕らえて舌を絡ませると、最初こそ拒んでいたゴンの体だったがすぐにおとなしくそれを受け入れ、むしろヒソカを求めるようになっていた。
ヒソカがゴンの体を引き寄せずとも、ゴン自らがヒソカの身に体を預ける程、ゴンはヒソカの事を求めていた。
それがヒソカの嗜虐心を煽る事とも知らず、ゴンは必死にヒソカにしがみついて快楽を貪っていた。

ヒソカが顔を離す頃には二人の舌先を銀の糸が繋いでいた。

「ハァ、ハァ、ぁあっ」

「ホラ、あんなに嫌がっていたのにまた硬くしてる」

そう言うとヒソカはパンツ越しにゴンの中心を優しく擦ってやった。

「ぁ…ちが…うっ…あっ」

「何がちがうのかな?」

強く擦ってみると、甘い刺激にゴンの体は跳ね、先程よりもっと強くヒソカの体にしがみついた。

「ふぅっ…ぁっ…ん…ぁあっ…」

「ホラ、あんあん言ってないで何がちがうのか教えてよ」

ヒソカの言葉が聞こえているのかいないのか、ゴンは顔を真っ赤にしてただひたすら与えられる快楽に溺れていた。
ヒソカはゴンのパンツを下着ごと剥ぎ取ると露になったモノを掴みニヤリと笑った。

「気持ちイイんだろ?
ゴンのおちんちん、早く出したいって涎を垂らしてるよ」

そうヒソカはゴンの耳元で囁くと、ゴンの真っ赤になった耳たぶを甘噛してやった。

「あ…あぁっ…」

ゴンの甘い悲鳴が2人きりの部屋に虚しく響くと同時に、ゴンはヒソカの腕の中で果てた。


ヒソカは丁寧にゴンの中心を拭ってやると、ゴンが見えるように、黒いものをちらつかせた。
それは貞操具だった。

「コレ、何かわかるかな?」

もちろんゴンは知っているわけもなく気怠そうに首を振ると、ヒソカは

「プレゼント♪」

と嬉しそうに言って、ゴンの性器をそれで覆い、根元をベルトで締めてバンジーガムでしっかり固定したうえで鍵をしめた。

「何!?コレ!」

「ん〜可愛いよ、ゴン♪」

「外して!外してよ!」

「あぁ〜ボク、もう我慢できないや」

ヒソカはローションを指先にたっぷり塗ると、ゴンの穴に指をあてがい思い切りかき回してやった。

「えっ!?―――あ、あぁっ!」

ヒソカによって開発されたゴンのそこは、ヒソカの指を拒むわけもなく、指の感触に敏感に反応していた。

「ホラ、ボクのも可愛がってよ」

ヒソカは、片手で器用にパンツと下着をずらして、大きくなっているモノをゴンに見せつけた。

ゴンはヒソカの性器に手を伸ばすと、恐る恐る擦ってやった。

「あっ…ヒソカぁ…痛いよぉ!コレ、外してっ」

ゴンの中心は再び大きくなったが、貞操具のきつい締め付けが、ゴンの欲望の妨げになっていた。
しかし、ヒソカはあえてゴンの感じやすいところばかり責めていた。

「ハァハァ…あぁ、ゴン…」

お尻を突き出して中心からだらしなく我慢汁を溢れさせながらも、一生懸命ヒソカのモノを愛撫しているゴンの姿が、ヒソカの劣情を誘った。

「あぁ〜ゴン…可愛い…」

ヒソカは思い切り指を引き抜くと、ゴンを抱き寄せて思い切り突き刺した。
ヒソカはゴンの悲鳴が聞こえているのかいないのか、ただ激しく抽挿を繰り返していた。
ゴンは限界を迎えると、中心からポトポトと液を吐き出しそのまま気絶してしまった。



「ん…んん…」

ゴンが目覚めたときには、ゴンは湯槽に浸かっていた。
もちろん隣にはヒソカがいた。
そして、中心には貞操具がついたまま…

「お早よう♪」

ゴンはヒソカを無視すると、突然湯槽から出て貞操具を外そうとした。

「ダメだよ♪そんなコトしても外れない」

「じゃあ外してよ!」

「ボクの言うコトきいてくれたらいいけど」

「どうすればいいの?」

「ボクを2日後のパーティーに連れていってくれたら、そのあとに外してあげる」

「え〜〜〜〜〜!?」

「ま、それまでにゴンがそれを外すコトができたらボクはパーティーをあきらめるよ」



もちろんヒソカの計算通りゴンが貞操具を外せるわけもなく、結局ゴンは貞操具をつけたままヒソカを連れてパーティーへ行くことになった………






――そりゃみんな怒るよ…ヒソカの馬鹿…

ゴンはヒソカをこの場に連れてきた理由を話さないまま、ただ俯いていた。

「まぁきてしまったものは仕方ない…きっとゴンにも何か事情があるのだろう」

見かねたクラピカがため息混じりにそう言うと、レオリオとキルアもそれに同調して、渋々ではあったがこの招かれざる客を迎え入れることにした。
我関せずと言わんばかりに、口元に笑みを浮かべて窓の外を眺めていたヒソカは、ゆったりとした動きで、4人の方を見た。

「どうやら解決したみたいだね」

まるで他人事のような口振りにゴン以外の3人は呆れと怒りを交えた目でヒソカを睨み付けた。

「おや、パーティーなんだろ?
もっと楽しそうにしないと。
ホラ、ボクからの差し入れ♪」

そう言って、ヒソカはシャンパンのボトルを2本出した。

「あ、俺、冷蔵庫になおしておくよ!」

ゴンはボトルをヒソカから取り上げ、いそいそとキッチンへ行ってしまった。

レオリオはこの空気に耐えきれず
「ビール開けようぜ!ビール!!」
と5人分のグラスにビールを注ぎはじめた。

「おい!ゴンとキルアと私は飲まないぞ!」

クラピカがレオリオを叱るが、レオリオは無視してクラピカにビールの入ったグラスをよこした。

「んなこと言わずに飲め!な!」

レオリオは用意していたオツマミの袋を開いて、臨戦態勢である。

「おっさんまだ10代だろ?酒の飲めないOLに無理矢理酒飲ませる40、50の親父じゃねぇか」

キルアが呆れてそう言うと、クラピカが恨めしそうな目でキルアを睨み付けた。

「なんだよ」

キルアがクラピカを訝しそうに見ると、突然クラピカは手元にあったビールをぐびぐびと飲みはじめた。

「ちょ…」

キルアとレオリオが狼狽えている間にクラピカは飲み干してしまった。

「私だってビールぐらい飲める!」

「おや、いい飲みっぷりだね。
もう少しいっとこうか♪」
あわてるキルアとレオリオをよそに、ヒソカがすかさず新しいグラスをクラピカに渡すと、クラピカはなぜか偉そうに「うむ」と応え、勢い良く飲んだ。

「こいつ酒癖悪そうだな…
乾杯もまだなのに。
お!ゴンも戻ってきたことだし飲もうぜ!」

そう言ってレオリオは無理矢理ゴンにビールの入ったグラスを渡した。
ゴンが不安そうにキルアを見ると、キルアはグラス片手に「今日ぐらいイイんじゃね?」と言わんばかりにウインクしてみせた。


「乾杯!!」

ゴンはビールの入ったグラスには口を付けず、ただ皆とオツマミを食べながら談笑しているだけだった。
なるべくヒソカを避けながら………
しかし、少し顔を動かした瞬間、ゴンの視線の先に舌なめずりをしてこっちを見つめてくるヒソカの姿があった。
ゴンは思わず目をそらし、急に立ち上がった。

「どうしたんだよ急に」

「あ、いや、ジュ、ジュースとってくる!キルア何か飲みたいものある?」

「じゃあオレンジジュースで!」

ゴンが座っていたところの真向いにはヒソカが座っていた。
キルアはヒソカの動きを注意深く見ていた。

――ゴンに何をしたんだ…一体…




宴もたけなわになってきたところで、ヒソカがシャンパンを冷蔵庫から持ってきた。

「こっちは大人用、こっちは子供用。アルコール無しのジュース♪」

ヒソカは「大人用」のシャンパンをレオリオと自分のグラスに注ぎ、「子供用」のシャンパンをクラピカとキルア、ゴンのグラスに注いだ。
クラピカは宴会が始まってからも何杯も酒を飲んだために自分が飲んでいるものが何なのか分かっていないようだった。
ゴンはアルコール無しということでシャンパンを飲んだ。
レオリオも酒に夢中で、ヒソカが乱入してきたことすら忘れてこの場を楽しんでいた。

キルアは…
シャンパンに口をつけず、ただヒソカの動きを見ていた。

――一体何が目的でこの場にいるんだ…

急にヒソカがキルアのところにやってきて、腰を下ろした。

「あまり飲んでないんだね。飲むと楽しいことが起こるよ。ま、キミの場合は効かないだろうけど」

「どういう事だ?」

「見ていたらわかるよ…そろそろ薬がまわる」

「…!?――おい!お前ら!吐け!!おい!!」

キルアがゴンのもとに駆け寄り肩を揺すると、ゴンは急に体をビクっと震わせた。

「大丈夫か!?」

「…ん…んん…」

ゴンはキルアの声が聞こえているのかいないのか、ただ体を震わせていた。
レオリオとクラピカも同様にソファにもたれてぐったりしていたがゴンに比べるとそうひどくはない。
ヒソカはただクスクスと笑っていた。

「おい!てめえこいつらに何飲ましたんだ!!」

「さぁ…あ、ゴンが特にしんどそうだから隣の部屋に連れていくね」

ヒソカがゴンを抱きかかえて出ていこうとすると、キルアはそれを遮った。

「通してくれないかな?ホラ、可哀相にこんなに体を震わせてるじゃないか。それに…ゴンのココが痛くなっちゃう」

ヒソカがゴンの中心をギュッと掴むとゴンの体は小さく跳ねた。

「お前まさかこいつらに…」

「うん。でも安心して。アルコールの量に反比例して効き目が減る薬だから。
レオリオとクラピカはしっかりお酒を飲んでいたから、薬はあまり効かない」

「あっ…痛いっ…」

ゴンは目を潤ませながら自分で中心を擦っていた。

「ゴン、可哀相に。すぐに貞操具を外してあげるから。
というわけでゴンは大変なんだから邪魔しないで」

キルアは呆然としていた。
ヒソカがゴンを連れて隣の部屋へ行ったが呼び止めることすらできないでいた。
キルアがショックだったのはすでにヒソカとゴンの間にそのような関係があり、自分が全くそのことを知らなかったことだ。
ゴンがヒソカを今日連れてきた理由もそのことが関係しているのだろう。

なんで何一つ相談してくれなかったんだと思うのはあまりにも身勝手だとはキルアも分かっていたが、一度そう感じるとゴンのことが許せない気持ちでいっぱいになった。
キルアは思わずゴン達のいる部屋に入っていった。

その部屋は大きなソファベッドとガラステーブルだけのシンプルなものだった。
キルアの目に入ってきたものはソファベッドの上でヒソカがゴンの口を貪っている姿だった。

ヒソカはキルアをチラッと見ると、急にゴンの口を解放して、ゴンの耳元で囁いた。

「みてごらん。キルアがゴンを見ているよ」

熱っぽく頬を紅潮させて、目を潤ませ快楽に溺れていたゴンであったが、一目キルアの姿を見た瞬間、体を強ばらせた。

「キル…ア?」

キルアはゴンの顔を見れず俯いていた。

「いやらしいゴンの姿、見られちゃったね」

ヒソカはそう言うと、ゴンの服を脱がそうとした。

「や…やだ!キルア!見ないで!」

ゴンは必死でヒソカの手を掴んでやめさせようとしたが、ヒソカはお構いなしにゴンの服を剥いで下着一枚の姿にした。

「あーあ。せっかく外してあげようと思ったのに。
ボクじゃ不満なんだね。キルアにやってもらおうか。キルア、この鍵で外してあげて」

ヒソカはキルアに鍵を投げると、ソファベッドから離れて壁にもたれかかった。
鍵を受け取ったキルアはゴンをじっと見つめるが、ゴンはただひたすらキルアを拒んでいた。

「キルア!オレ、やだよ!やめて!」

――なんでだよ…なんでヒソカなんだよ…

今キルアの目の前にいるゴンの姿は、キルアが全く見たことのないものだった。
このゴンの姿を受け入れるにはキルアにとってあまりにもショックが大きすぎた。

――畜生!

キルアは鍵をぎゅっと握り締めてゴンのもとへ近づいた。

ゴンが必死で何かを訴えていたが、そんな声もキルアの耳には入って来なかった。

ゴンのもとまで行くと下着をはぎ取り、露になったそこをじっと見つめた。

――ゴンのここはヒソカのモノなのか?
ゴンの体はヒソカのものなのか?

ぐるぐると嫌な考えが頭の中を駆け巡り、キルアはいつのまにかゴンの中心を貞操具越しに触れていた。

「キルア!?」

敏感になっていたゴンは突然の親友の行為に体を強ばらせていた。

キルアはなりふり構わずゴンの中心を擦りあげた。

ヒソカは嬉しそうにただ事の経過を見守っていた。

ゴンを絶頂へ誘ったキルアは、今度は己の中心をゴンの後孔にあてがい突き刺してやった。

ゴンはなぜキルアがそんなことをするのか意味が分からなかった。

キルアは必死だった。

ゴンの心と身体を自分のところに繋ぎとめておかないとヒソカに全て持って行かれると思っていたのだった。

キルアはゴンの身体を焦らしてやった。

自分無しではゴンが感じることができないように…

ゴンの身体が小さく震えて再び絶頂を迎えようとしていた。

「ヒ…ソ…カぁ………」

ゴンの悲鳴がキルアを絶望させたのは言うまでもない。

「残念だったね
早くゴンのを解放させて出ていって」

キルアはゴンの自由を奪っている貞操具を外してやると自身を引き抜き、失意のまま部屋を出ていった。



「ぁ…ヒソカぁ……」

ヒソカがゴンの中に吐き出すのはこれで何回目だろうか。

ヒソカはよく分かっていた。

ゴンがキルアとはいつまでも友達同士のままの関係でい続けたいと願っていることを。

ヒソカに身体を許してもゴンは決して心を許さないでいた。

ヒソカは悔しかった。

どれだけ愛を与えてやっても自分のもとに返ってこないのだから。

「キミは可愛いね…
だから
嫌いなんだ」

ヒソカはゴンの頬を優しく撫でると、大きくため息を吐き、微笑んだ。




End.



甘味処しょこらのしょこらさんから戴いた小説です。
いや〜、やっぱしょこらさんの小説良いです。
見られたくない姿を見られて友人としてのプライドが傷つけられるところとか、
キルアがゴンに裏切られたように感じてしまうところ、そしてヒソカの焦燥感…。
こういう精神的な動きの描写が私は大好きなのです。
長く苦労させてしまってすみませんでしたしょこらさん;
素敵すぎる小説を有り難うございました!
本当に感謝です!!



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