クラピカ×ゴン
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クラピカ×ゴンのスレッドを立てさせて頂きましたv
最近巷で流行ってるんですよ…(笑)
時は、コミック13巻の中盤、88ページでクラピカが一度目覚めてレオリオとセンリツと話し、もう一度眠りについた後という感じで。
原作ではクラピカがもう一度目覚める時はスルーされていましたが、そこでゴンが見守っていたというシチュエーションです!><
本当はクラピカすぐに出発するはずですが、そこらへんは無視してしまっても構わないです(笑)
あまり原作にとらわれず自由に進めていきましょう〜☆
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光が見える…
眩しい…
俺はどうなったんだ…?
チリチリと焼け付くような目蓋の明かりに眩しさを感じて、手で覆おうとした。
…だが身体は異様に重く、思うように動かなかった。
「クラピカ…?起きたの?」
自分のすぐ上から聞き慣れた声がした。
聞き慣れた…本当にそうだろうか?
だが、ずっとこの声を聞きたかった気がする。
まるで自分を取り囲む全ての闇を取り払ってくれるかのようなイメージ。
…安心する。
私は声の主の顔が見たくて重い目蓋をゆっくりと開けた。
「クラピカ…!」
「ゴン…」
その瞬間、自分の中に光が戻ったような気がした。
私が長い間追い求めていたのは…
もしかしたらこの光だったのかも知れない…。
汗をかいていたので身体を拭いて着替えを済ませた。
自分で出来るからと言ってゴンの手伝いをやんわり断ったが、ゴンは少し離れた場所でその様子をずっと見ていた。
全てを済ませて立ち上がると、ゴンがすかさず駆け寄って来る。
「クラピカ、本当に大丈夫なの?」
心配気に顔を覗き込んできた、その吸い込まれそうな程の純粋な黒い瞳に見惚れてしまい、返事が一瞬遅れてしまった。
その事でまたゴンの顔に不安そうな影が過ぎる。
何でも無いと笑えば、ゴンは若干気にしているようではあったが、「そう?」と言ってようやく笑みを浮かべてくれた。
その笑みは私の凍りついた心を溶かしてくれるようだった。
温かくて、安心できる。
「何か食べた方がいいよね?食べれそう?」
言いながらゴンは、床に置いてあったビニール袋の中から果物を取り出して見せた。
そこで私は、ようやく空腹感というものを思い出した。
ここ最近は緊張し続けていたせいかあまり食欲が無かったのだが、久々に人間らしい反応をするこの身体に苦笑を漏らした。
ゴンが傍にいてくれるという事を実感した途端これだ。
我ながら現金な身体をしている。
つづく
参加者/花峰ショウ/ユピタ様/