ヒソゴンメイドもの
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ヒソゴンのメイドものってありそうでなさそうな…どうだかわかんないですが(笑)
このチャンスにやってみましょうか!
主従関係のヒソゴンです。
この辺り一帯を治める歴史ある一族のお屋敷。
現在は若い男(ヒソカ)が領主の地位を継いで治めている。
(実はヒソカは部外者で、ある時その一族を皆殺しにしてその地位を手に入れたとかいう噂も…今はもはや真実を知る者は無い。)
そこに一週間前、新しく入ってきたゴンという少年。
使用人の服装は新しい人が入ってくる度に、その人専用の服装が主の好み&気まぐれによって決められる。
ゴンは可愛いフリルのついたメイド服を着せられることになり酷く困っていたが、一週間のうちにだいぶ慣れてきたようで気にならなくなってきていた。
今朝もよく晴れていて、暖かい日差しの中、ゴンは今日もせっせとお屋敷の広い庭の掃除をしていた。
(とりあえずスレッド立て逃げ(笑)書きたい人いるかなぁ…)
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日射しは優しく、よく澄んだ風がさわさわと木の葉を鳴らし通りすぎて行く。
とても気持ちの良い朝だった。
ゴンは周りの雰囲気につられ気分晴れやかに、自分の仕事である庭掃除をしていた。
「〜♪」
雇い主である領主の屋敷の庭はかなり広大で、一言に掃除と言っても実際とても大変だ。
けれど真面目な性格の彼は、文句一つ言わずに、寧ろ与えられる仕事を喜んでこなしていた。
まだ自立し始めたばかりの幼い少年は、自分が少しでも誰かの役に立てる事に嬉しさを感じていた。
ふと少年は手を止め立ち止まる。
その目線の先には、気持ちの良さそうな木陰に、白い木製のテーブルと椅子、そしてそこで静かに読書をしている男の姿があった。
否、彼は本を片手にうたた寝をしている様だ。
ゴンは恐る恐るそっと近付いてみる。
男の赤いさらさらな髪と、スタイルの良いそれでいて逞しい体つき、センスの良さそうな服装、そしてなによりその端正な顔立ちに、ゴンは思わず息を飲んだ。
(すっごい綺麗な人…。誰なんだろう…)
じぃっと見入ってしまう。
ゴンはすっかり仕事中であることを忘れてしまう。
「ん?」
突然男が目を開けた。
「…!!」
「あぁ、誰かと思えば、君は確か…」
男はゴンの顔をまじまじと見つめ考えるような仕草をする。
何故か赤くなってしまうゴン。
「忘れちゃった◆
君、名前は?」
「俺はゴン。先週からここで働いてるんだ」
「ふうん…。ところで僕が誰だか知らないの?」
「うん…。教えてよ!」
「それはネ…」
「うん」
「秘密★」
「えーっ!?」
「知らない方がスリルがあって面白いでしょ◆」
男はそう言って楽しそうに笑った。
「ところで、君は掃除中じゃなかったのかい?」
ゴンは不満そうな顔をしていたが知らぬふりで男が尋ねた。
「あ!そうだった!」
手に持つ箒に気付いてゴンはやっと思い出す。
その様子を見てクスクスと笑いを堪える彼…。
「じゃあ俺もう行くね。…あっ!」
「?」
「名前ぐらい教えてもらってもいいでしょ?」
「いいよ…僕はヒソカ◆」
「有難う!」
そう笑顔で言ったゴンは、まだ気付いていなかった。
彼…ヒソカがこの屋敷の主だということを―――。
次の日―
ゴンは今日も自分の仕事である庭掃除をするために外に出てきていた。
(今日はあの人…ヒソカはいないのかな?)
掃除をしながら周りをキョロキョロと見回した。
すると後ろに
「やあ★」
ヒソカが微笑みながら立っていた。
「こ、こ、こ、こんにちは!///」
ゴンは驚いて、真っ赤になって、どもりながらも挨拶を返した。
その様子を見てヒソカはますます笑みを深めた。
「まだおはようの時間だよ◆」
「あっ;;おはよう…ございます///」
そう突っ込まれゴンは真っ赤になって言い直した。
「今日は、掃除頑張って早く終わったらご褒美をあげるよ◆」
「ホント?」
幼いゴンはご褒美という言葉に簡単に食い付いた。
「頑張ってね◆」
「うん!!」
ヒソカと名乗るその男にそう言われて、ゴンは急いで持ち場に戻った。
――ゴンはいつもより少し早い時間に庭掃除を終え、息を切らしてヒソカの元に向かう。
だがそこに男の姿は無く、ゴンは酷く落ち込んだ。
「こっちだよゴン◆」
後ろの方から聞き慣れた声が少年を呼んだ。
振り向くと一階の屋敷の窓からヒソカが手を振っていた。
「おいで◆」
ゴンが窓に近寄ると、逞しい腕で体を持ち上げられて部屋に入ることが出来た。
部屋は屋敷全体がそうであるように相変わらず豪華な造りで、濃い色の絨毯やカーテンが重く息を潜めていた。
「いいの…?勝手に入っちゃって…」
使用人であるゴンは普段自由に屋敷内を動き回ることを許されていなかった為、怒られちゃう…と身が縮こまる思いでヒソカに尋ねた。
「大丈夫、誰も来ないよ◆」
「そうなの…?」
ゴンは不安そうにきょろきょろと周りを見回す。
つづく
参加者/花峰ショウ/にゃおん様/